論 考

経済の見てくれと質の違い

 地銀104行の預金327兆円、大手5行同363兆円と、預金量は地銀・大手行がほぼ並んでいるが、地銀の1/2は本業で赤字らしい。

 中小企業が生み出す付加価値は147兆円、大企業のそれは125兆円である。中小企業の圧倒的多数は絶対的強みを持ち合わせていないから、経営上の不安を抱えてがんばっている。

 地銀が儲からないことと、中小企業の苦しさとは当然ながら同床である。

 日銀は依然として金融緩和を続けているが、大企業は資金を溜め込んでいる。金融緩和が中小企業・地銀の役には立っていないわけだ。

 大企業の従業員は1400万人、中小企業の従業員は3300万人である。

 景気がいいと安倍自民党は手柄顔だが、経済の質はよろしくない。