論 考

折れない

 夏目漱石(1867~1916)『吾輩は猫である』の、名前のない猫は、そこいらのへなちょこ知識人とは大違いで、いまも通用する言葉を残した。

 「長いものには捲かれろ、強いものには折れろ、重いものには圧されろと、そう『れろ尽くし』では気が利かんではないか」

 「わたしは折れない」と気骨を貫いて翁長雄志が逝かれた。