党首討論は大所高所からやるべしという考え方は賛成だ。
政策論議は各種委員会でやるのだから、党首討論では政治哲学が香るものでありたい。
そもそも政府答弁なるものは、悪しき官僚的答弁が基調であり、とにかく尻尾を掴まれないようにするから、核心に触れる議論にならない。
だからなおさら党首討論は、政党それぞれの党首が、自分が求める政治理念を虚心坦懐に語るべきである。
やっつけたの、やりこめたの、という世界から抜けられないのが政治家の情けない性向ではあるが、そこは一番勉強して、見解を違える立場の人が聞いても、聞くべく内容の質があるようにせねばならない。
つまり、政治家として、もっともコクのあるところを発露してもらいたい。
とはいうものの、わたしは安倍氏がいかに言葉を飾ろうと、思慮の浅さと、いや、それ以前に、日本の首相職を担う政治家としての見識を持っているとは考えにくいのである。