論 考

怨念博打

 ホワイトハウスはただいま金正恩の性格調査に大汗をかいているらしい。

 目下漏れ聞くところによると、金正恩氏は、抜け目のない人物で、非情で、合理的な行為者で、父親の金正日よりも祖父の金日成に似ているという。

 これは所詮概要ではあるが、いままで報道されてきたことをつらつら眺めれば、だいたい当たっていると、わたしも思う。

 金日成時代には、後ろ盾と頼む中国がソ連と喧嘩し、やがては米中関係を構築したので、北朝鮮は蚊帳の外でほぞを噛んだ。

 金正日時代には、中朝関係が決定的に冷え込んだという流れであった。

 それを核兵器とミサイルで、なんとか北朝鮮の話を聴こうじゃないかというところまで持ってきたのである。

 核兵器もミサイルも祖父から三代にわたる取り組みである。

 さて、トランプ氏と金正恩氏は、意外にウマが合うのではなかろうか。それが吉と出るか凶と出るか。わたしは蚊帳の外で凝視する次第である。