論 考

たはは、とほほ

 実際、いい仕事をしたいと思っても、そうそう簡単には仕留められない。

 たまたまいい仕事をして、それが周囲に認められたとしても、その仕事に関連して、自分が何か「収穫」を楽しもうとし始めたら——いい仕事の水準が従来通り維持できるかどうか疑問だ。

 いい仕事をしても出世できるとは限らない。いい仕事というものは、現状を変革する性質を持つから、仕事自体が周辺から疎んじられる場合もある。

 そのように考えると、いい仕事をして出世すると考えるよりも、出世するために最善を尽くすように課題を設定するほうが近道であろう。

 自分がたまたま仕事で成功したのか。出世に成功したのか。この2通りを注視するだけでも、容易に回答が得られない。

 公職に就かれている方々の頓珍漢な所業を見ると、いずれであったとしても、その本質がわかっておられないように感じられますね。