論 考

追及を止めたらあかん

 佐川証人は逃げの一手で、(期待された)事実を語らなかった。

 まあ、質問する側がいかなる質問をしても佐川氏が翻意しない限り、事実の証言を引き出すことは不可能だ。

 ただし、今回の喚問によって、ますます本丸との黒い関係が彼方に見える(とわたしは思う)。

 ここでジャーナリズムが、野党の攻めが甘かったとかなんとか言う必要はない。刑事が容疑者を取り調べるときには、密室で、ねちこち情に訴えるようなこともやるだろう。

 それに比較すれば取調べ側の自由度が極めて少ないのでもあるから、一挙に「悪うございました」と白状させられないのは仕方がない。

 大事なことは、ジャーナリズムが「ちゃんと答えていない」と論陣を張り続けることだ。こんな問題にタイムアウトはない。

 わたしは、ジャーナリズムが事実報道の理屈に隠れて、幕引きの手伝いをしないことを要求する。

 1人の市会議員が疑問を持ち、それがここまで来た。圧倒的な与党優位において、非力の野党もここまではよくやっている。

 繰り返す、タイムアウトはない。