論 考

飽きちゃった

 新聞に大田区の男性読者(自由業 50歳)が、「徒歩10分以内に、いつの間にかスーパーが5店、コンビニが13店もできた。しかも自販機は数えきれない。コンビニはATMやトイレを使うくらいだ」として、「もう、飽きた」という内容を投稿されていた。

 確かに、庶民がスーパーで購入するものは日々格別代わり映えしないし、あちらが1円安かったとして、しょっちゅう喜ぶわけではない。

 新規開店があれば珍しさで出かけるにしても、少し過ぎれば似たようなものだということになるから、マンネリ化はいたしかたない。

 先日、徳島を訪れた際もタクシードライバーが「スーパー、百貨店が中心部に4店競合しているが、まあ、お互いに潰し合いをやっているようなものだ」と似たような話をされた。

 商売当事者にしてみれば、飽きたなんて言われると絶句するしかないだろうが、なにしろ財布は1つ。それもさして厚くはないから仕方がない。

 以前、スーパーの若者が「果物をきれいに陳列して満足しているとき、お買い上げいただいて、その形が変わるのが、なんだか悔しい」というのを聞いたことがあったが、これなんかぜいたくな意見ということになりますなあ。