論 考

漂いつつ考えた

 昨日は博多へ行った。小雨が降っていたが、たいしたことがなくて助かる。

 仕事を終えてタクシーを呼んでもらったが、全然呼び出しに応じないので、表を走っているタクシーを止めることにした。

 うまい具合に直ぐに掴まえた。乗車してから聞けば、ヤオフクドームで大イベントがあって、そちらに走る車が多く、呼び出しには応じられないのだろうということだった。

 ひょいと、「流れ」というキーワードが浮かんだ。物の流れ、人の流れ、車の流れ、会話の流れ、感情の流れ——

 流れているのを平衡状態とすれば、流れが滞るのは非平衡状態である。

 平衡が必ずしも常に好都合とはいえないのであって、非平衡状態はなんらかの問題の所在に気づかせてくれる。

 と考えれば、それが新しい前進への糸口にもなる。

 うむ、漂っている状態を流れと勘違いしてはいけないな。

 タクシードライバーさんとの会話は、いつもなにかヒントをいただく。