論 考

庶民的豊かさ

 四国をあちらこちら移動して取材活動中だ。タクシーを利用していて気づいたことがある。

 タクシーのドライバーが不足している。車は余っている。経営者は減車すると、次に増車できないことを考えて保有台数を維持するので、恒常的にドライバー不足が継続するみたい。

 ドライバーさんによると、お陰で、車は1人1台体制なので、この寒いなか、洗車もかなり自由が効いて助かっている。

 勤務時間も、ドライバー自身の希望が大幅に採用されるようになり、稼ぎたいひとはそれなりに、稼ぐよりも生活ペースを大事にしたい人も自分らしくやれるようになっている模様だ。

 おカネに目くじら立てるような雰囲気がなく、目的地まで、愉快に歓談が弾む。小金が溜まらなくても、「生活≠おカネ」という雰囲気ができているようで、旅をしながらほっとするのであります。