中国共産党の対外連絡部長・宋濤氏の訪朝が終わった。
目下、中朝の発表では、どんなことが話し合われたか、宋濤氏が金正恩氏と会談したかどうかもわからない。
新聞報道では、中朝関係改善には時間がかかりそうだという論評であるが、これは本質とはいささか異なる。
そもそも中朝「血の同盟」というのは、いわゆる西側が勝手に凝り固まっている見方で、大ざっぱにいえば、元々そのような関係ではない。
すでに毛沢東・金日成の時代から、中朝は常にギクシャクしており、それを前提として、両国が外交を進めてきたと見なければならない。
宋濤氏は両国関係改善のためではなく、現下の情勢において、両国、とりわけ中国がいかなる外交戦略を構築するかを考えるために訪朝したと考えるのが妥当である。
北朝鮮は、日本が米国追従的外交を展開しているのは全然異なる外交を展開している。これを忘れないで注目するべきだ。