論 考

投票のスケール

 戦後の保守党や自民党の歴史を回顧すると、長期概観的にはわが国の政治を保守路線に維持できればよろしいという方向性である。

 さまざまな保守のセクトが押し出す政策の違いは表面的なもので、日本国憲法のデモクラシーをなんとしても戦前の大日本帝国憲法の方向へ押し戻したいのが共通認識である。

 単純にいえば、国家と国民の関係を、もっと国家優位にしたい。もっと直截にいえば、「お上」と「庶民」の関係にしたいわけ。

 わたしは、「基本的人権」や「主権在民」の姿勢を各政党や政治家諸君には大切にしてもらいたい。

 誰に投票するかという場合のいちばん基本的なスケールである。