筆者 奥井禮喜(おくい・れいき)
ひょっとするといずれかが快勝の見込みもある。との予想もしていたが、トランプ予想外の地滑り的勝利になった。
われながら、日本の首相にだれがなるかよりも力が入った。苦い笑いだ。ヒスパニックと黒人男性票が勝敗を決めたという分析がある。たしかに、これらはハリス氏を支えるはず? であった。
政治の行き詰まり感に対して、変化を求める期待が大きかったと思われる。民主主義をいかに振り回そうと、もっかの生活改善への期待が現体制離れを起こしたということだろう。
インフレを引き起こしたのはトランプ政権からだ。FRBがインフレファイターとして果敢に戦ったのだが、金融政策だけではインフレを退治できない。金融市場は物価上昇など問題にしない。
それを考えれば、貪欲な儲け主義のトランプがいまよりも物価高を抑えるとは考えにくいが、不満に火をつけるトランプ的アジテーションの効果は大きい。
まだ、就任まで時間を残しているが、バイデン政権が内外に効果的な施策を展開する可能性は少ない。政治的空白である。
この空白期間がよかったなあ、と後から言わずにすめば結構だが、やはり政治のさらなる劣化を懸念せざるを得ない。
石破氏は、「トランプ氏と早急に接点をもつべく努力する」と語った。きっちり「ゆっくり」ペースである。もちろん、安倍氏のようにゴマすり接近しないほうがよい。
占領時代においても、政治家はいかにフリーハンドを行使するかで腐心した。石破氏に限らない、政治家、官僚の性根が大事だ。先人の努力を思い、堂々たる外交を追求してもらいたい。
