論 考

ある年賀状

 新年あけましておめでとうございます。

 世情は残念ながら、利己主義が横行し、建前の民主主義を無視して、武力による覇道が闊歩しています。アメリカが唱えるご都合主義のやりかたがバランスを崩し、縄張り争いの場としてウクライナが戦場化している姿は、むなしさを覚えるばかりです。また、パレスティナの悲劇の惨状も、イスラエルの残虐性も現実とは思えません。倫理なき人間の原始行動をかいまみているようです。

 イスラエルの主張も理解しうるものもありますが、ガザでの民間人の大量虐殺は、日本が中国大陸で行った蛮行以上に非道なものであり、許される行為ではありません。ナチスが行ったホロコーストの歴史的犯罪を今度はイスラエルが行っている姿は、アンネの日記を色あせるものにしているように感じてなりません。アメリカやロシアの国内状況からすれば、さらにもう一段の混乱が世界を覆うことになるのではないかと心配しています。

 中国も国内経済の不安定による内国問題が表面化する恐れもあり、中国も悩ましい世界の仲間になる恐れが多分にあるのではないかと思っています。日本人観光客に対する団体ビザが解禁されていない理由がそこにあるのではないでしょうか。

 このような世界の中で、唯一日本だけが脳天気な時間の空間を謳歌しているようです。自民党の金による政治が問われていますが、自民党政治の分かりやすいのは金の多寡によって政治を動かすというわかりやすさだと思います。

 自民党の政治判断で金が封印されたら、自民党の政治は今の野党同じレベルの統治能力しか無くなってしまうと思います。

 日本の政治を育ててこなかったツケが国民に降り注ぐ事になりそうです。国の品位なるものを、国民各人が真剣に熟慮かるべきと思います。

 先生の世の中に対する発信が必要不可欠な時代です。変わらぬご示唆をご期待申し上げます。