日々道楽

人と言葉

 Deferred Action for Childhood Arrivals(DACA 幼少期に米国に到着した移民への延期措置)というのは暫定措置である。

 幼少期に親に連れられてアメリカへ(不法)入国した若者が一定の条件を満たせば国外退去処分を一時的に延期し、就労許可証を与える措置である。

 子どもは自分の意思で不法滞在したのではないから、アメリカで暮らせるようにしようという法案(ドリーム法案)が発表されたのは2001年である。

 しかし、それは親の不法行為に恩恵を与えることになるし、不法入国を促進する懸念ありとして、反対意見が強く、法案は宙ぶらりん状態である。

 そこで暫定措置としてオバマ大統領によってDACAが2012年6月に発表された。

 移民immigrantの文字はなく、「幼少期やってきた」と表記するところにも、やさしさを感ずる。いま、約80万人おられるらしい。

 これをトランプ氏が撤廃すると発表した。「a nation ruled by law(法治国家)」を盾とする。トランプ氏に法治国家のイメージがないのは遺憾であるが。

 オバマ氏は「彼らは悪いことをしているわけではない。(多様な人々によるアメリカの)自滅的政策だ。残酷だ、法律上必要ない」と直ちに抗議した。こちらは、まさに面目躍如の感である。