論 考

軽口は威信低下のアクセル

 維新という政党は粗削りがそれなりの魅力を生んでいるが、あけすけ過剰気味で風味が出ない。

 政党同士が自己主張して、他党よりも優れていることを売り込むのは許容範囲だが、野党同士が役にも立たない泥仕合的罵倒合戦をやるべきではない。

 はたまた、とりわけ多党の批判をする場合は、理論立てて冷静に声低く論ずるのが政治家というものであろう。

 第1自民党の第2自民党で結構、1と2が改革競争すると馬場氏は語った。それは維新の勝手だが、保守の1と保守の2が改革ごっこをやっても、改革にはならない。維新は下駄の雪になる決意らしい。

 返す刀で、立憲がいても日本がよくならないというのはセンターラインオーバーだ。自民党第1と第2が改革しても日本がよくなる保障はない。これ、コップのなかのお話だ。

 万博がうまく運ばないので、追い込まれ、形の変わった陳情をおこなったとも見られる。イベントごときで、日本がよくなると直結してはいかん。

 掘り下げた「なぜ」ができない党は、所詮徒党の域を出ない。