論 考

対立・敵対の合意形成?

 自由貿易を守れ、保護主義に反対する――言葉自体は結構なんだが、こんな言葉を大声疾呼しつつ、世界に壁を築いて、こっち組・あっち組を分割するのだから、世界のリーダー諸氏のオツムの中身はよほど複雑らしい。

 なるほど国家の威信を守り高めたリーダーという評価が欲しいのだろう。やっていることは、メロメロで、よく見れば大きな負担を背負わされているのは国民諸氏である。

 国内を一本化するには、なんといっても外敵を明確にするのが効率的だ。見方によっては、角突き合わせている巨頭諸氏は、国内の政敵が出てこないように、戦闘モードを演出しているのではないか。

 つまり、よほどのバカでないかぎり、超大国が戦端を開くようなことになれば、世界の終焉が近づく危険性が高いくらいはわかるだろう。

 そうすると、かの世界分割的戦闘モードは、なにか、超大国同士のアンコンシャス・コンセンサスがあるのではないか。

 こんなことを考えるのも、熱中症の1つなんだろうか?