論 考

無力の船頭

 ロシアが黒海での穀物輸出協定参加停止は予想されていたことだが、ロシアにしてみればかなり有効な戦争戦略だ。世界を人質に取る卑劣さ(毎日)と悲憤慷慨しても意味はない。

 G20財相・中銀総裁会議の共同声明まとまらず。

 2つの動向だけでも、世界が無秩序に漂っている事実を反映している。前者は、トルコの介入に期待が寄せられるが、後者はビッグ20であり、米中対立が大きな影響を与えている。

 まず、アメリカの柔軟性を問いたいが、超大国の内情もまた分断・対立、次期大統領選挙騒動がすでに開始しており、とても「包摂」なんて言葉の出番は見当たらない。

 国際版、船頭多くして船山に登るか。