論 考

危機をつくる! 政治家

 北朝鮮の偵察衛星打ち上げが失敗したが、事前通知も含めて、自信があるのだろう。

 新聞などは再度発射阻止へ国際圧力強めよという調子であるが、国際圧力なる言葉のものものしさに比較すると、現実的効果には疑問符がつく。

 もちろん止めさせる決定的手立てはありえない。

 ロシアも北朝鮮も平和を願う気持ちを裏切り続けているが、それに対峙する側が、打ち出しているのは、さらなる世界の分断強化と、必然的に世界を危険に追い込む方策でしかない。われわれは重々承知しておかねばならない。

 目には目を、歯には歯を――では、問題解決は確実に遠のく。決定的手立てがなくても、環境を平和の方向へ導く戦術・戦略が必要だ。

 JPモルガン・チェース銀行のCEOダイモン氏が31日、「アメリカと中国は真の関与が必要だ」と述べた。まったくその通りだ。

 不信感醸成と挑発、威圧のバカな行動を支持しない声こそが平和の力だ。