論 考

失言ではなく党体質

 維新参議院議員・梅村氏の発言は、本人にすれば、以前盛んに流された電機会社のコマーシャル、「目のつけどころが違うでしょ」という手合いであろう。

 議会に限らず議論の質を高めるためには、いろんな角度から切り込むのが大事だ。想像をたくましくすることも大事である。

 ただし、いろんな角度と、想像をたくましくすればよいわけではない。差別や下種の勘繰りをやってはダメだ。

 維新の議員の傾向をみると、「目のつけどころ」に非常に腐心しているらしい。しっかりした品位と知性をもたずに、それにだけ注力すると、えてして梅村氏的ドジを踏む。事例はたくさんあるがここでは書かない。

 それを議会における自由な見識披瀝であると解釈するのは曲額阿世の論だ。

 まあ、このような体質を克服しないと、維新は民主主義社会のリーダーシップをとるに不適だという評価が固まるだろう。

 単なる失言問題としてではなく、党(会)の体質の問題として点検することが大事だ。余計なお節介ではあるが。