論 考

安倍内閣+黒田日銀の大失態

 30日、いわゆる令和臨調が2012年の政府と日銀の共同声明を作り直して、金融緩和一本鎗だった黒田日銀の10年間を検証すべととの緊急提言を出した。

 まあ、緊急と言うにはあまりにも間延びした提言であるが、それでもようやく無責任な安倍内閣と日銀のタッグを見直せとしたのは上等だ。

 国債増発による政治・経済の緩みは大問題である。いまは、賃上げで経済の好循環を作ろうというが、それで経済が活性化するわけはない。

 経済活性化のためには、産業界がタンス預金的に溜め込んだおカネを活発な投資に向けねばならない。

 円レートは1971年時点まで下がっている。輸出するには円安が有利というのは外れてはいないが、経済力がある国のレートは上がるのが当然だ。

 半世紀前の円レートに下がって、この程度の輸出しかできない。これはまことに深刻である。

 安倍内閣と日銀のとんでもないタッグが、日本経済をどんどん骨抜きしたのだ。これを本気で学習効果にできるかどうか。

 岸田氏の新しくもない新しい資本主義なんかに調子を合わせていたら、ますます日本は沈んでいくであろう。