論 考

立つ鳥跡を濁す!

 日銀が長期金利上限を0.5%程度に引き上げた。黒田氏は、なにやらわけのわからぬことを語るが、まあ、異次元緩和なるナンセンス政策の全面的変更の入り口に立ったということだ。

 日銀の国債保有高は発行国債の半分以上というとんでもない現実になっている。現実の経済を軽視し、人々の生活を軽視し、市場を軽視した結果がこんにちの実体だということは疑いない。

 国債を円安と財政支援に使ったために、日本国の財政は劣化、ガタガタである。かの戦時中を除けば、こんな無茶苦茶な時代はない。

 日銀を政府の子会社だと暴言を吐き、放漫財政を引っ張った安倍氏の実行力は、氏が去ったいま、わが全国民諸氏に大変な後始末を押し付けた次第だ。

 日銀の信頼感は落ちた。実際、黒田日銀の10間はなんだったのだろう。面の皮の厚さにおいては、ダントツかもしれないが、なんともいやはや恐れ入る。