論 考

FTコラムニストの見識

 フィナンシャル・タイムズ(FT)のコラムニストの1人が、新首相のスナク氏は期待できない。正直と誠実さは買うにしても、打ち出すだろう政策に期待はできないと、かなりボロクソの評論を発表した。

 スナク氏は根っからのブレグジット賛成派であり、国際的センスがよろしくない。育ちは典型的会社人間だから、改革への期待はできないとする。

 さらに、イギリス政治がポピュリズムに堕落しており、もちろん、解散総選挙をやっても、労働党もまた同様だから、意味がない。慎重にスナク氏を行動させるように、国民がしっかり監視するしかないという。

 イギリスには、Have good people(自分の周辺によき人を集める)という言葉があるが、いまは、それを1人ひとりが実践しなければならない時だと主張する。

 この評論が全面的に妥当かどうかはわからないが、内外の政治を見ていると、共感せざるを得ない。わが国の現状を見れば尚更だ。