論 考

議長の権威

 聖なる像を背中に乗せて運ぶロバが、像のために焚かれた香を自分のためだと思うというたとえ話がある。

 議長という聖なる仕事に隠れて、説明責任から逃れようとする細田氏を見ていると、このくらいのベテラン政治家でも、聖なる仕事=肩書の意味がわかっていないらしい。いや、ベテランほど肩書と自分本人を混同するのだろうか。

 主観と客観の違いは大きい。議会を活発化するのが議長のお仕事だが、自分が議会の権威を貶めている。長引くほど、辞任を引き寄せるだけだ。