論 考

まとまらない烏合の衆・自民党

 本日の全国紙社説をみよう。

 朝日「骨太の方針 防衛費の膨張が心配だ」、読売「骨太の方針 財政運営の先行きが見えない」、毎日「規律なき骨太方針 首相の姿がかすむ一方だ」。

 めずらしく3新聞社の論調が共通した。つまり、自民・政府応援団の読売の危機感が目立つともいえる。政府与党が状況対応力を失い、場当たり的に騒動していることが浮き彫りだ。

 防衛費2%論の無茶苦茶は誰にもわかる。首相を8年間もやった安倍氏が、国債発行すればよいとして、横車を押す。それを人材揃いの自民党におかれては、誰も反駁しない。自民党議員が量は多いが、質がなっていない。

 赤字国債を禁ずるのは、本来の国是である。事態に柔軟であることと、なんでもありとは全く別物だ。

 毎日新聞が書くように、首相の姿がかすむというのは、まことに深刻である。船頭がいない。未熟な船長のもとに、荒海に湖仕様の観光船で乗り出すのと同じだ。危ない! まったく学習効果がない。国政はどんどん悪くなる。

 多くのみなさまが、事態の異常に気付かれていると思う。新聞社説の調子がいまいち迫力を欠くが、とりあえず、危険信号を発したという意味で、2022年6月8日を記憶しておく。