論 考

史上最低の参議院議員選挙を予想する

 世界経済は、いままでの予測よりももっと悪化するのではないか。

 たとえば、アメリカがさまざまな制裁を加えていたなかでも、多国籍企業の中国投資は堅実に進んでいたが、ここへきて新規投資が停滞傾向にある。

 原因は、中国のゼロコロナ対策とウクライナ戦争だ。前者は、中国市場での商売が期待するように伸びないし、後者は世界の政治地図が分割・分断され、さらに不安定要因を増して、経済の混迷が深まるという心配である。

 中国は巨大な市場だから、世界経済の牽引車として大きな役割を果たしていたのは周知の事実だが、ここへきてさまざまな障害が増えてきた。

 わが国会での審議を見ると、まことに別世界である。いや、鎖国的雰囲気である。岸田自民党も相当なものだが、野党もまた格別注目したいような見識を発揮していない。日本経済はかなり下降している。防衛力? を高めるというが、どういう理屈でそうなのか、さっぱり不明だ。軍備に資金投入するのは、なにもお考えにならない方々が安心するという心理的効果だけだろう。

 このまま参議院議員選挙に向かうだろう。各党の消長がどうのこうのというよりも、日本の舵取りがまるでトンチンカンなままに、選挙戦騒動になるだけみたいだ。いまから、史上最低の選挙戦になることが予想される。