論 考

混沌

 プーチンが重大な戦略ミスを冒したことは、ウクライナ戦争が膠着状態にあることで証明されている。

 だから、ウクライナ戦争において、短期決戦を描いたであろうプーチン・ロシアが敗北するという見方が出るのは当然である。

 しかし、さらに、ウクライナ戦争をいかに処理するのかという問題を設定すると、勝者側には、目下はさしたる知恵がない。

 相変わらずプーチンの出方待ちである。これでは依然としてプーチン・ロシアの敗北は規定できない。

 G7は、ロシア産原油輸入の段階的廃止・禁止を声明したが、問題解決には程遠いと言うしかない。

 誰が、本当の知恵者として問題解決の段取りを提案するのだろうか?

 プーチンを権力者の狂気として扱うだけでは、一歩も前進できない。中長期の歴史的考察が不可欠だ。本当のデモクラットが登場するだろうか?