論 考

能天気を地で行く内閣・与党

 地震の全貌が心配だ。東北新幹線の脱線に肝を冷やしたが、大事故にならなくてよかった。1995年早朝の兵庫県地震のとき、満員の新幹線が疾走している状態であれば、どうなっただろうと考えた。

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 フィナンシャルタイムスが、ウクライナとロシアが暫定的和平案で進展したと報じた。ウクライナが中立化宣言し、軍隊制限をする。ロシアが停戦、撤退するという内容だ。ロシアは、合意可能性の公表は時期尚早と報じた。

 ICJ(国際司法裁判所)が、ウクライナの提訴に対して、ロシアの軍事行動即時停止命令を発した。法的拘束力があるが、執行する力はない。それでも、これは非常に大きい動きだ。

 バイデン大統領は、プーチンを「戦争犯罪人」と呼んだ。

 プーチンは会議で、戦争に反対する人たちを裏切り者と呼んだ。戦争(特別軍事作戦)は計画通り順調で、ロシアに対して発動された経済的電撃戦は失敗だと強気である。自分が撒いた種が思うように育っていないのは隠せない。

 マリウポリでは、市民数百人が避難している劇場を、ロシアが空爆した。チェチェンの軍閥が戦争に参加するという報道もある。まさに、戦争犯罪の証拠を拡大している。

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 締まりがない。年金受給者への一律5000円給付など、自民公明はなにを考えているのか。緊張感を欠く。政治家としての矜持、仕事に対する本気がまったく感じられない。まるで、国際情勢は「いわく、不可解」と語った、83年前の平沼騏一郎内閣時代と変わらない。真面目にやれ。