論 考

停戦への道筋を求める

 ロシアのウクライナ侵攻を、西側は、プーチンの犯罪と見る。プーチンは、その原因を作ったのは国際公約を守らず、米・NATOが東へ領域を拡大して、ロシアに脅威を与えたからだとする。

 客観的には、プーチンの権力欲が最大の原因に見える。プーチン自身は権力自体だから、そのような批判にはたじろがない。

 経済制裁はすでに大きな効果を発揮しつつある。ロシアのGDPは一挙に下降して、制裁が続けば、経済が大きく後退するだろう。

 プーチンは、経済制裁は戦争と同じだと言う。その通りだ。

 詳細にはわからないが、プーチンは国内の情報操作に加えて、恐怖政治に走り始めたようだ。いまのところ、プーチンから見た、非国民が政権を転覆する可能性は少ない。

 プーチン独裁体制はますます強固になる。独裁体制は、体制が維持される限り、制裁への対抗力が強い。

 仮に、プーチンが、体制が危ないと考えるようになれば、さらなる暴発を起こすかもしれない。

 世界大戦の危機は高まっている。停戦が、早いほどよいのは当然である。

 昨日、ローマで、サリバン・楊潔箎会談がおこなわれた。報道では、詳細不明だが、中国が仲裁する立場を崩さないように、中ロと一緒くたにしないように働きかけるのが大事だ。