論 考

3人辞めたことが深刻なのではない

 南スーダンPKO日報問題で、防衛大臣・防衛次官・陸幕長の揃い踏みならぬトロイカ辞任。話は単純、開示すべき情報を開示しないためのパッチワークをやっているうちに、防衛省の内訌にまで及んでしまった。

 責任取って辞任したというよりも、稲田氏はそもそも及びでない大臣就任。防衛次官と陸幕長は内訌を納めるための道連れだろう。

 「情報開示すべきものをいたしませんでした。デモクラシーの約束を順守いたしませんでした。申し訳ございません」と、本気で謝ったのだろうか。怪しいものだ。謝るだけなら——Aくんにもできる!

 防衛省はなにしとるのじゃ! と大口叩ける省庁がどのくらい存在するか? 状況証拠的で失礼ながら、ほとんどの省庁が「由らしむべし、知らしむべからず」の古き悪しき気風を墨守しているように、わたしには見える。

 要するに、公僕意識など看板にもなっていない――ということが、核心中の核心なんである。デモクラシーが未熟なのだ。