論 考

軍縮論を共有するべき

 22日、ロシアのラブロフ外相が、西側に求めている安全保障について、アメリカと年明けにも交渉に入ると発表した。

 ウクライナに対するロシアの挙動をめぐって、嫌な雰囲気が漂う。年明けに始めるというロシア・アメリカ交渉は、その転換になるだろうか。

 世界外交は力の均衡が常識となっている。現実には、軍事力に依存する外交は緊張を高めても、関係安定化方向にはいかない。

 こんなことは、外交の専門家でなくても、誰でもわかる。そもそもの前提が間違っているのだから、外交関係が円滑に向かうわけがない。

 世界の政治家は、せめて「軍縮」という言葉を共有するべきだ。その意味が理解できない政治家には、わたしはまったく期待できない。