論 考

立憲民主党は、オープンな組織風土をめざせ

 立憲民主党代表に泉健太氏が選ばれた。47歳だが、経歴をみると離合集散の野党生活を歩いてきている。ちらりと見たかぎりでも、弁論には自信がありそうだ。政治家として、弁論力に優れていることは上等だ。

 政党力はチームワークが大事だ。先の衆議院選挙で、立憲など野党の政策力に批判的注文が多かった。まあ、政権与党が官僚組織と親和力が高いなかで、野党が与党に伍して戦うのは、常識的にみて容易ではない。

 立憲民主党の組織内情は知らないが、地方組織も含めて弱体であるのは事実である。個人力をチーム力に高める仕事が第一に求められる。

 リーダーシップというものは、なんでもリーダーが背負い込むことではない。各級議員と党組織をいかに効果的に回転させるか。与党と比較するまでもなく、非力なのだから、チームワークの質で勝負することだ。

 党執行部を男女半々にすると公約している。これは面白い。さらに執行部内の論議が気軽にオープンにできるように、舵取りしてもらいたい。

 広報活動に、もっと力を入れねばならない。与党は、現実にメディアの露出度が高い。これは仕方がない。そうすると、自前の広報力を大きくしなければならない。政治家としての専門的議論をわかりやすく展開して、人々に提供するサービス精神が必要だ。党がなにをしているのか。なにを語っているのか。じゃんじゃん発表する工夫がほしい。

 たびたび主張することだが、わが国の民主主義は決して上等ではない。人々に寄り添うというような半端な構えではなく、人々の不平不満が直接ぶつけられる存在をめざしてもらいたい。

 まずは、党内がにぎやかな論議をできるように体制を作ってほしい。