論 考

Summit for Democracy

 12月9日から10日にかけてオンラインで、米国が呼びかけた民主主義サミットが開催される。110か国・地域が参加するそうだ。

 テーマは、① 権威主義に対する防衛、② 汚職との闘い、③ 人間尊重の促進だという。

 安倍・菅政権を批判していた問題意識とどんぴしゃり。日本政府としては、政権が変わっていてやれやれであろうか。ま、これは嫌味だが、バイデン政権の狙いが、どんどん冷戦体制強化に傾斜しているのはよろしくない。

 権威主義は、決して中ロだけの問題ではない。民主主義体制であっても、権威主義はしたたかにはびこっている。

 そもそも、民主主義は人間の尊厳に立脚する。これが各国内で当たり前となれば、各国が軍事力を強化して国際関係の緊張感を高めるなど、論外だという世論が主流になる。

 デモクラットのバイデン氏には、ぜひ、そこまで踏み込んで会議をリードしてもらいたい。冷戦体制を強化してはならない。ましてや、国内の支持率対策として行動するなどは論外である。