日々道楽

日本的議会政治の欠点

 自民党総裁選の動向は、当然ながら誰が出馬するか、誰を選ぶかということに関心が集まっている。

 メディアはあまり熱心ではないが、有権者として大切なことは、「安倍+菅」内閣の9年間を、いかに総括するか。

 自民党内部は、これに正面から取り組む構えはない。なぜなら、それは単に人気がない顔だけの問題ではなく、自民党とその議員が応分の責任を負うのだから、いわば腫物である。

 ここで、野党としては、まず9年間の総括を掲げ、自分たちがいかなる政治改革をおこなおうとするのかという提案の流れを作りたい。

 日本の戦後政治は、どうしても政権を担った人物中心に語られることが多く、日本政治の方向を、理念・戦略の面から論じるものがない。

 つまり、「なにが・なにして・なんとやら」の歴史的経過をしっかり反省・検証しなければ、大きな政治の方向が人々には見えない。

 コロナが菅氏に止めを刺した。その核心は、事態に関する精緻な分析を欠き、菅氏の都合による「こうありたい」願望が、政治の舵取りを誤らせた。

 菅氏の発信力が弱いというキャラ的問題ではなく、大所高所を見る目がなく、衆知を結集する努力をせず、政治的日程に合わせて手を打ったのが問題である。

  そのような事態は、首相に舵取りを一任すれば、今後も、誰がやってもまた轍を踏むことになろう。

 そこで、野党は、「議会政治を徹底する」旗印のもとに、「納得できるまで論議する」「情報の公表・公開を徹底する」ことを押し出さねばならない。政権を取ったらという気概は大事だが、議会政治に対する確固たる姿勢をこそ、人々に訴えて理解を得るべきだ。