論 考

アフガニスタンに対する枠組み

 8月25日、習近平・プーチン電話会談がおこなわれた。アフガニスタン情勢において、中ロ連携して対処しようという。

 タリバンに対して、包括的政治の枠組みを作ること・穏健な内外政策をめざすこと・テロ勢力との関係を断つことの3点が基本的な考え方である。

 プーチン氏は、旧ソ連がアフガニスタン侵攻で兵士14,000人死亡、アフガニスタン側は200万人死亡、家をすてた人々が700万人であった歴史から、教訓を学んできたから、アフガニスタンには干渉しないとすでに語っている。

 中ロ連携の枠組みは上海協力機構を想定しているらしい。

 目下、米英は撤退のどさくさが続いているが、では、ハイさよならにはできない。それでは、介入してかき混ぜた後始末にならない。

 少なくとも、中ロのタリバンに対する考え方3点は、世界の大方が求めることと共通している。これは、国連を軸として合意を形成するべきである。政権に復帰したタリバンがテロ勢力と結託する最大の近道は、タリバン政権の政治が挫折する場合である。

 各国が国連活動に結集して、アフガニスタンの国つくりを支えつつ、タリバンの暴走が発生しないようにするという基本的枠組みを構築したい。