論 考

生徒たちのパラ観戦に反対する

 パラリンピックを無観客試合にするというのに、東京都教育委員会は「学校連携感染プログラム」を推進するという。

 教育委員5人のうち4人は無観客だから、子どもたちの競技観戦は止めるべしと主張したが、事務局側の教育長と、欠席した委員1人が観戦をさせたいと主張している。観戦をさせる生徒の数は132,000人という。

 競技はテレビでも観戦できる。臨場感のために観戦させるわけだが、いままで、ほとんどの学校で遠足や運動会などを中止しているし、目下は、感染拡大が著しいのであり、教育効果を振り回すだけでは到底説得力がない。

 これは、教育効果というよりも、観戦させたいという人の趣味である。観戦が感染を呼ぶことになれば、だれが責任を取るのか。この時点に至っても、コロナ感染拡大対策の合意がない。

 専門家をはじめとして、法律に基づいたロックダウンをやれという声が高まっている。政治の崩壊現象の1つと言うべきである。