論 考

混沌⇒統治不全

 全国的にコロナ感染拡大が進んでいる。人口10万人当り感染者数が10人を超えている都道府県は37に及ぶ。

 最大は沖縄県の171.37人、東京が161.63人と群を抜いているが、30人以上が15都道府県、20人から30人未満が10県で、全体に感染拡大の勢いが増している。他の都道府県から入ってこなくても、大方の県内で、すでに十分に感染拡大している。

 東京では自宅療養が12,000人超だという。新聞の断片的情報によると、百貨店、コーヒー・ハンバーガー店、郵便局窓口などでも休業・休止の動きがかなりある。頼みのワクチンも円滑に届いているのかどうかわからない。

 全体の感染数字だけではどうなっているのかわからない。ひたすら自粛を喧伝するだけでは、ますます行政と人々の意識が乖離する。

 いわゆる統治不全に入っている。だれが事態のリーダーシップを執っているのかわからない。本来は、首相であり、官房長官だろうが、これがまったく機能していない。寝たふりしているごとしである。

 政治家は指令・指示するのが好きであるが、いったい、どの程度の情報を押さえているのだろうか。さまざまの判断の理由になるデータを明確して公表すべきだ。事態をできるだけ詳細に公開するべし。