論 考

全ては政府の責任だ

 オリパラで感染拡大防止ができるのであれば、国内の感染拡大防止も可能なはずだ――というのが、庶民的感覚である。

 五輪開幕1週間後の前日15日の国内感染は3,418人。数日前まで感染拡大ゼロの県がいくつかあったが、この2日間は全都道府県で感染者が出ており、感染拡大が加速している。

 首都圏では、東京1,308人、千葉253人、埼玉328人、神奈川403人。10万人当りでは、東京44.36、神奈川26.16、千葉21.11、埼玉17.95で、東京は5月1日以降で最高値を記録した。

 スペインでは、昨年3月14日からのロックダウンが国民の基本的権利を侵害しており違憲であると判決を出した。

 日本では形式は自粛路線であるが、政府は、自粛にさらに圧力をかけることに躍起だ。今度は、グルメサイトを使って、飲食店情報を集めようとしている。飲食店に酒を売るなとか、銀行を使って飲食店に圧力をかけようとしたが果たせず、言葉の上では謝ったものの、今度は、人々を使って密告させようと図る。

 これでは、陳謝を自分から否定しているのと同じだ。まことに性懲りない。

 人々が五輪を気持ちよく開催させようとか、感染拡大防止に各人が工夫しようとする気分に、政府自身が水をかけている。このまま推移すると、オリパラ中止だという声が高まるだろう。

 かかる事態は、コロナの責任ではない。全て政府の責任である。