論 考

ババ抜きの結果はどうなる?

 自民党本部が河井案里氏へ提供した1.5億円について、決済したのは誰か、いかなる使われ方をしたのか。事件発覚以来、一貫してこの疑問が自民党に突き付けられている。

 二階幹事長が「知らん」といい、甘利選対本部長にパスすると、こちらはパスを受け取らない。いわゆるババの押し付けあいである。

 幹事長代理は、「根掘り葉掘り党の内部のことまで踏み込まないでもらいたい」という。政党助成金は税金から出ている。税金の使い道に乱脈の疑いがかかっているときに、的外れ発言も甚だしい。

 常識的には、二階か甘利か、両方か。いずれにせよ、2人とも関知しないわけがない。仮に2人が関知しない(できなかった)とすれば、残るは、自民党総裁だった安倍氏の一存ということになる。安倍の怨念で河井を擁立したのだから、この線も捨てがたい。焼きが回った。

 そして、往生際がわるい。