論 考

ちゃらんぽらん政治の醜態

 原発汚染水を海洋放出する動きが報じられた。全国漁業協同組合連合会(全漁連)も福島県漁連も絶対反対である。福島県漁連は、この4月からようやく本格操業に入れた矢先である。諸外国の反応も非常に気がかりだ。

 安倍氏が五輪招致に際して「アンダー・コントロール」発言をしたが、その場しのぎの発言と、現実の乖離は極めて大きい。

 東日本大震災から10年で、情緒的な報道が多かった。復興五輪とか、コロナに勝利した証とか、現実を無視し、確たる展望のない絵空事の公約?を、いまだ平然と発言する政治家諸氏を見ていると、政治に対する信頼感の喪失は著しい。

 公職選挙法違反による河井案里議員の当選無効に伴う参院広島再選挙と、参院長野の補選が本日告示される。投票日は25日である。タマゴ汚職の吉川貴盛議員の辞職に伴う北海道2区の衆議院補選も投票日は同じだ。

 河井・吉川問題の与党の態度は他人事であって、問題を切り離すことばかりに熱心である。安倍内閣の8年間の流れから、最近の政官汚職を考えると、わが与党の政治は堕ちるところまで堕ちたというべきである。

 たびたび主張しているが、自由民主党は看板を変えるべきだ。汚職でも、インチキでも、人々の批判を無視する強引な政治は、とても自由・民主といえる代物ではない。