論 考

共産と国民民主の勝ち

 コロナ関連の特別措置法と感染症法の改正が昨日成立した。自公・立憲民主・維新が賛成、共産・国民民主が反対した。

 国民民主が懸隔のある共産と、結果的にではあるが足並みを揃えて反対したのは珍しいかもしれないが、両党ともに筋を通したことを評価する。

 昨年から、行政のコロナ感染拡大防止対策が後手後手で、今回の罰則規定は、どうしても被害者に責任をかぶせているようにしか見えない。しかも、拙速で罰則適用基準があいまいなままの見切り発車である。

 ハンス・ケルゼン(1881~1973)『デモクラシーの本質と価値』を引用すれば、「多数票が少数票よりも重量が重たいという理由で多数決原理を弁護すべきではない」のである。

 今回の討論・採決は、筋を通した国民民主と共産に軍配を上げる。