日々道楽

権力を統御できているか

 横暴な権力支配者といえば、まあ、途上国の話と考えやすいが、的外れだ。トランプ的アメリカは、4年間にわたってそれを十二分に見せてくれた。

 最近の論調では、トランプ氏の登場は、格差社会に不満を持つ白人ブルーカラーの存在にあるという見方が多い。もちろん、トランプ氏は典型的アジテーターだから、それに乗じたのは当たり前である。

 しかし、氏はエスタプリッシュメント攻撃をしつつ、エスタブリッシュメント擁護の政策しか打ち出せなかった。つまりは、自分が既存の利益階層に属しているわけで、白人ブルーカラーに限らず、自分が権力掌握するために支持者を操縦し続けてきたのに過ぎない。

 民主主義社会なるものは、人々が一部の権力者に掻き回されない判断力を発揮する社会でなくてはならない。この点、わが社会は、アメリカ以上に心配のタネが多い。

 人々が権力を統御できるか否か、これが民主主義のレベルを見る秤だ。