論 考

ルール破りには退場してもらいたい

 まだ桜か、という声が出るが、正しくは、ようやく辿り着いたかというべきだ。公設第一秘書と事務担当者だけを政治資金規正法違反、記載すべきことを記載しなかったことで略式起訴だそうだ。

 事件自体は人気取りのための単純な事件だが、首相職にある者が、堂々と公職選挙法違反に該当する行為を長年続けていたのだから、悪質である。

 国会では、安倍氏は嘘の答弁を繰り返していた。秘書が安倍氏に嘘の報告をしたなどは、見え透いた嘘であることが、誰にもわかる。

 贈賄されている側が、それと気づいていないから立件できないという変な理屈が流れているが、そんな理屈が通用するなら、大方の政治家が秘密の献金をポケットに入れても、いつの間にかポケットに入っていて気付かなかったと言えばそれまでだ。

 気づくの、気づかないのではなく、その行為=事実が、違反かどうかで判断するのが正しい。

 秘書と代議士は一体である。秘書がちょいとくすねたのとは違う。おカネの出所はどうなのか、どのように処理されたのか。

 政治家として最低限のルールが守られないような政治家は退場するべきだ。