みんなのコラム

組合員を活動の舞台へ

21組合研究会

21組合研究会第25年次メンバー募集

 わたしたちの生活が、いかに政治と密着しているか――今回のコロナ騒動を頂点として誰もが身に染みて理解したでしょう。2020年末から21年にかけて、政局の変動から目が離せませんので、前半は、政治的・社会的問題を中心に検討いたします。

組合力を増進させよう                          2020.11-2021.10   

人が育つ・組合が育つ・民主主義が育つ

 コロナ騒動で、みんながもやもやした気分で日々を過ごしているでしょう。もやもや気分が続けば、もやもや人生を暮らすことになる。不機嫌なままに不機嫌を続けるか、不機嫌を変えてやろうと考えるか。組合の出番であります。

 人が育つ、育つためには「考える」ことが不可欠です。考える人が増え、お互いの見解を交換し合う。これが組合力の源泉であり、組合が育つ理由です。大衆運動としての組合が育つから、民主主義が育ちます。

 この数年、自民党的なるものが賞味期限切れをきたしています。たまたま彼らの選挙戦略で政権を維持していますが、国会審議における政府答弁の精彩のなさを見れば、明らかに利権集団化しており、天下国家を論ずる力が衰弱しているのは間違いありません。

 すでに戦争の苦悩を体験した方々は20%を切りました。戦争を体験せずに生きられるのは素晴らしい。戦争体験を学んだら、「なぜ戦争を起こしたのか」を考えたい。戦争は平和のうちに作られます。さらに、政治権力を握っている人々が状況対応能力を衰退させているのは、平和に背馳しています。

 平和や民主主義は、人々の意志と、そのための能動的努力を重ねることによって確固としたものになります。組合は、平和や民主主義を目的意識的に考える人々のコミュニティの1つであり、とりわけ大きな期待を担っています。

 ――すべての道は、常に平和か戦争かの分かれ道にある――これを忘れず、組合力としての組合員を活動の舞台へ押し上げるための理論を検討し、実践の役に立てたいと存じます。

2020/10/14       21組合研究会 主宰 奥井禮喜

組合力を増進させるための理論

 みんなが、もやもやした気分で日々を過ごしているのではなかろうか。もやもや気分が続けば、もやもや人生を暮らすことになる。不機嫌なままに不機嫌を続けるか、不機嫌を変えてやろうと考えるか。組合の出番であります。

 労使関係には、個別的労使関係と集団的労使関係の2面があります。前者は1人ひとりと経営の雇用関係、後者は組合と経営の労使関係です。雇用における労使関係は非対等ですから、組合は集団的労使関係の対等を追求し、もって個別的労使関係を安定化させる狙いです。

 集団的労使関係における組合力の根源は、1人ひとりの組合員です。組合に100人の組合員が組織されている。ある活動に、20人が参加すれば運動率20%、100人参加すれば運動率100%。運動率100%のときが、組合力は最大になります。

 組織活動の経験則としては、組織人員の10%がきちんと活動すれば組織はよほどのことがない限り動揺しません。しかし、運動率10%の組合力は、それに見合った労使対等しか得られません。

 日本の組合全体では組織率17%程度、これでは非力だから組織拡大を推進する必要があります。それを支えるのは、組織した組合内部における組織力強化の活動をつねに推進しなければなりません。

 今年度は、組合力としての組合員を活動の舞台へ押し上げるための理論を検討し、実践の役に立てたいと存じます。(原則)毎月第二水曜日、18:30-20:30開催

研究  1

2020/11/11(水)

1)問題を設定するというmatter/ 問題をきちんと設定しなければ、政策も対策も作られない。われわれが関わらなければならない問題とは何か? 受け身の知識を考える材料に。

研究  2

2020/12/09(水)

2)自民党はなぜ成功してきたか/ 自民党には、自民党的自由はあるが民主がない。自民党は民主主義政党ではないからである。戦前体質にしがみついているからである。

研究  3

2021/01/13(水)

3)組合が自民党を支持しない理由/ 野党が頼りないから自民党を支持するという論調が主流だが、それは、消極的選択である以前に市民としての無知が言わしめている。

研究  4

2021/02/10(水)

4)日本は民主国家から脱落するべきか/ 日本では、軍部コミュニティのクーデターは数限りないが、市民コミュニティ革命がない。その文化、人々の気風、未熟な民主主義について。

研究  5

2021/03/10(水)

5)官僚主義が組織を支配する危険性/ 全ての組織は官僚制度を使わざるをえない。しかし、官僚制度に埋没すると組織も社会も、そして何よりも個人が人間性を失う。官僚主義は非元気を生む。

研究  6

2021/04/14(水)

6)近代資本主義と封建主義の結託/ 資本主義は中産階級の革命から生まれた。日本は、士農工商の「士」が資本主義を担った。いまも封建主義が色濃く残るのはなぜか?

研究  7

2021/05/12(水)

7)企業文化としての労働の生産性/ 数値だけでは読み取れない生産性の問題。数字は単なる結果であることを忘れてしまうと「日本病」から抜け出せない。心配な企業の気風。

研究  8

2021/06/09(水)

8)今日的生産技術教育の視点/ ますます忘れられる「企業は人なり」の思想。ITは使うものであって、使うのは人である。handからHeadへ。

研究  9

2021/07/14(水)

9)労働時間ではなく人間時間を/ 相も変わらず労働時間問題に性根が入らない。つまるところ、問題設定ができていない。人間時間を生きねばならない。組合無用論の根源である。

8 月 夏休み

研究 10

2021/09/08(水)

10)人生と仕事のRealism/ 職業生涯というmatterが放置されている。「働き方改革」で欠落した視点である。これまた、組合無用論の根源である。

研究 11

2021/10/13(水)

11)組合が育つ、民主主義が育つ/ 日本の社会は健康だろうか? 言葉や観念こそが現実の矛盾を引き出し、問題解決の嚆矢となる。

○ 前頁11件のシラバスは、時節の話題と入れ替わることもあります。○ 講義は毎回、一万字程度の原稿にしてお渡しします。 ○ 「21研究会」はこのまま、皆様の組織内学習会に出前します。(費用別途)

21研究会の進め方

 ○ 研究会は有限会社ライフビジョン代表・奥井禮喜の講義を中心に進めます。 ○ 最初の一時間は主宰の奥井からテーマに関する講義をします。 ○ 続いて定刻までフリートーク。軽食とアルコールがお供いたします。

 ○ 会場   有限会社 ライフビジョン(原則)

       〒151-0063 渋谷区富ヶ谷1-53-4本橋ビル3F

       小田急「代々木八幡」商店街側出口左斜め前、ハンバーガー店ビル3F

       千代田線「代々木公園」1番出口地上右斜め前、ハンバーガー店ビル3F

 ○ 年会費  42,000円/組織(複数名参加可)  21,000円/個人

       他に当日の軽食と飲物代としてご出席の都度1,500円/人 程度申し受けます。

 ○ 定員    10個人・団体

 ○ お申込みは下記要件をfax:03-3460-4456 or office@lifev.comまで

日時   (原則) 毎月第二水曜日、18:30-20:30

原則第二水曜日開催。状況によって変更することがあります。

申込   下記要件をfax:03-3460-4456 or office@lifev.comにお申し込み下さい。