論 考

学問の自由にも手を出す政権

 日本学術会議の新会員推薦候補者105人中、6人を菅氏が任命しなかったのは、官僚制政治の露骨な挑戦である。

 うち東大教授の2人は、日ごろから新聞などで主張の内容を知っているが、いかに保守政権といえども、目くじら立てるほどの内容とは思えない。まあ、これで分かった。菅氏は、民主主義については理解不足であって、あるいは知っていて大嫌いであるから、「俺様に逆らうな」というサインを出したのである。

 おそらく、新内閣に対するミーハー的支持が高かったので、文句を言うやつはごく一部だから、やりたいようにやるという思う上がりだろう。

 わたしは、これには明確にNOを出す。学術会議にも本気で闘ってもらいたいし、野党にも議会できっちり追及してもらいたい。