日々道楽

悪夢を見続ける愚

 日本人の政治意識における平均的なタイプはどんなものだろうか。しばしば考えるのだが、まあ、自分が納得できるものには至らない。

 いろいろな意識調査を見ても、なぜそのような結果になるのか不明である。2009年に民主党が政権奪取したときも、簡単にいうと自民党的政治が嫌われたのだとまとめられたが、嫌われたとして、その核心が何なのかについては全くわからなかった。

 安倍氏は、「悪夢のような民主党政権」という言葉を乱発して、民主党政権のモタモタを人々が忘れないようにクギを刺し続けたが、それと、安倍政権の8年間の政治の露骨な私物化や、横暴な多数政治、続出したスキャンダルとを比較した場合、安倍政権のほうがはるかにいやらしい「幻滅」である。

 しかも、それを継承する菅氏に対する支持が高く出る。現実的「幻滅」よりも、「悪夢」のほうが嫌われるというのは、とても奇妙奇天烈である。

 なぜなら一般に、理想主義を夢だと切り捨てる。そのくせ「悪夢」に縛り付けられて現実的「幻滅」を没却できる気風というものは、いったいどのように観察するべきか!