日々道楽

鑑としてのベラルーシ

 ベラルーシの首都ミンスクは人口170.6万人だが、昨日10万人がデモンストレーションを展開した。報道写真で見ると人々の表情が明るい。ちょっと意外であった。

 不正選挙疑惑で6選の大統領ルカシェンコは「独裁者」の上に、「最悪の」とか「欧州最後の」という形容詞がついている。かなりの奇人だという評価もある。汚職腐敗を追及して、1994年に大統領当選以来政権を手放さない。

 2010年ごろから経済悪化で国民の不満も高まっている。外交は、ロシアとEUを天秤にかける。さらには中国にも接近している。外交の手練手管はたいしたものだという。

 権力欲が異常に強い。内外の強権弾圧政治に対して批判されると、「国民に与えられた権利しか行使していない」とうそぶく。コロナウイルスはウォッカで治療すると豪語する。が、酒は飲まないらしい。

 2013年には、政治デモが弾圧されているので、人々が黙って拍手だけのデモをしたが、拍手が政治的見解表明だとして逮捕された。その際、片手だけの人が拍手したとして逮捕された。以て、イグノーベル平和賞を獲得した。

 2799日と比べると、36年間の独裁記録は文句なしに大きな数字であるが、権力を手放さないためのあくどさも半端ではないことが推測される。権力というものの不気味さをつくづく感じる。権力亡者を権力悪魔に育てないためには、日々、監視と批判が大切だという見本だ。