論 考

悪夢は消えず

 予想されていたことだが、トランプ氏が大統領選延期をツイートした。大統領選の11月3日投票は法定であるから簡単に変更できないが、これは、時間稼ぎ作戦である。劣勢にだいぶ焦っている。

 4月~6月の米国GDPは32%の激減で、これも具合がわるい。コロナ対策とともに、経済も回復基調にあることが、現職当選の条件を大きく左右する。

 ところで優勢だというバイデン氏は、表立った活動がほとんどない。いまの優勢は、いわばトランプ氏の一人芝居による評価ダウンが貢献している。

 これからバイデン氏は副大統領候補を指名する。さらに選挙戦本番では、候補者討論がある。トランプ氏は嘘もつくしホラも吹くが、両者対決の場合、実戦的頭の回転と弁舌が勝敗を決定づける。

 すでにトランプ氏は路線変更! をおこないつつある。トランプ再選の悪夢は依然として消えていない。