論 考

マスク着用初体験

 都知事選挙期日前投票に行った。

 いつもは出かけないので、マスクを着用しない。コロナ騒動になってからだけではなく、わたしは子ども時代から今日までマスクを着用した体験がない。

 2011年東日本大震災のとき、岩手県宮古市で室内清掃・片付け、泥出し作業などに従事したとき、マスクが配布されていたが、うっとうしいので2週間、一度もマスクを着用しなかった。一緒に作業した某君は、たまたま防塵用の顔面をすべて覆う本格的な防護マスクを着用して、これはよろしいとご満悦であった。見ているだけでくたびれてしまった。

 今回はさくさん人のおられる所へ行くので、仕方がない。えいやっと気合を入れて! マスク着用して出かけた。その後ちょっと買い物もしたので、外出は2時間ほどであった。電車内で持参の本を読もうとしても集中できず、汗も出るし、苛々しっぱなしであった。周囲の皆さまをそれとなく眺めるのに、どなたさまも平然としておられて、うむ、なんと自分は堪え性がないのか。内心忸怩たるものあり。

 一仕事終えて机に向かったとき、解放感にひととき浸った。マスクを外してみると、なんだか皮膚がひりひりする。愛用のメンタムを塗り込む。面の皮が薄いことを再確認いたした。

 それにしても、これは尋常ではない。暑い時期に長時間マスク着用するのはコロナだけでなく、健康上の大きな問題だ。涼しいマスクが発売されているらしいが、できるだけマスクをしないで過ごす工夫が必要だなあ。これでは、仕事の能率を上げるどころではないだろう。