論 考

次なる作戦は進歩の跡が見られるか

 先が見えないのは仕方がないが、自粛路線で行けるところまで行くというだけでは能がない。先を想定して、そのための準備をするとか、自粛路線にしても想定したこととズレが生ずれば、それを修正・改善しなければならない。

 昨日の専門家会議では、減少速度が期待ほどではないとした。そもそも80%がどんな生活状態になるのか、シミュレーションしたのだろうか。長丁場を想定するというが、緊急事態宣言をいま予想されている1か月延長でうまくいくという読みの計算はどんなものなのか。徹底的に行動変容するという徹底的の見込みがあるのか。言葉の中身をきちんと規定せよ。

 一方で、医療機関などの機能分担がうまく行っていないとか、患者搬送のコーディネータがいないとか、軽症者施設の手配を急げとか、基本的な体制が整っていないという指摘もされた。検査体制についてももちろんである。

 次の政府発表の作戦が、どの程度練り上げたものになるのか、従来と同程度であれば、これはすでに人災の領域になる。