論 考

apathyの一面

 誰かが「わたしはノンポリです」という。

 ノンポリは政治的無関心=apathyを指している。

 ところが本人は、雑巾バケツの水みたいな政治が嫌いだ。そんなものに日々の平常心を掻き回されてなるものかと、超然としておられる。単なる無関心とは違うと考えておられる。

 そもそもapathy型の人は、熱くなりたくないところかあって、リベラルだの、ナショナリズムだのという流れには乗らない。

 反動ではなくて、不動? あるいは非動的である。

 少なくとも、浮世事情をご存知だから、政治が道を踏み外すような事態になれば、それに対する批判的勢力として登場する。

 いまは、この方々が、政府与党のお調子者に対して、「バカにするな!」と怒っても少しも不思議ではない。